hirohiro608's diary

SEの卵のかけらみたいな人間。システムエンジニアとして、パパとして、思いついたことを徒然と綴る

元実家へ立ち寄る

元実家を換気するために立ち寄った。

 

最後にここを訪れたのは引越しの準備をするちょっと前だった。

こんなにものがないのを見て本当にここは実家じゃなくなったんだなって

初めて実感した。

 

玄関の鍵を開けて入ると

 

におい。

 あぁ、この匂いはとても懐かしい。

 多分、初めてここへ訪れたときから変わらない。

 この家に住むんだって決める前からずっと変わらない。

 そう、そのころの気持ちや思い出がフラッシュバックした。

 

ゆか、天井。

 なんだろう。こんなに何も変わらないのに、

 その周りに何もモノがないのかって。

 オカンはとても綺麗にして出て行ったんだな。

 

ベランダ。

 オヤジが塗ったベランダ。

 なんだよ、ここだけ薄紫って。

 

台所。

 いつもオカンがいた台所。

 こんなに広かったっけ。

 

ちっちゃい庭。

 

枯れている。

こんな木あったっけ。

ここに外付けでオヤジが作ったポストが立ってたのは覚えてる。

 

そしたら、みつけたんだ。

花。

誰か水をやっているのか。

か細く咲いている。

誰もいないのに。

何を待っているの。

誰のために咲いているの。

 

缶コーヒーを飲み終え、

窓を閉めた。

 

現実に戻る。

 

バイバイ。

また来る。

もう来ないかも。

またいつか来る。

 

機会があれば。